安倍政権の暴走許さず「憲法と地方自治が生きる社会」の実現をめざそう!
第23回参議院選挙の結果について(談話)
2013年7月22日
大阪自治体労働組合総連合
書記長 荒田 功
第23回参議院選挙が21日、投開票されました。改選121議席のうち自民、公明両党は計76議席を獲得し、非改選59議席と合わせて参院の過半数(122議席)を確保しました。
一方、民主党は改選44議席から大幅に減らし、結党以来最低の17議席となりました。また、日本維新の会とみんなの党は伸び悩み、日本共産党は大阪、京都、東京の選挙区で10数年ぶりに議席を獲得しました。
大阪自治労連は、憲法が生きる社会の実現へ、重大な岐路となる参院選と位置づけ、労働者の安定雇用と均等待遇、全労働者の「働くルール」の確立、誰もが「人間らしい生活」ができる社会保障の拡充など、要求を高く掲げ奮闘しました。自民・民主の2大政党が進めてきた構造改革によって、住民の安全・安心が脅かされ、格差が拡大していることを徹底して宣伝し、全職員との総対話を目標に取り組みを進めてきました。
府庁の職場では50回を超える「憲法学習会」で政治を語り考える機会をつくり、多くの自治体では、職場集会や学習会で要求と政治を語り、早朝門前ビラで政策宣伝を行ってきました。
特に大阪では、5年前の橋下府知事時代から、自治体労働者に対する労働条件の切り下げと権利侵害が横行し、職員と住民の分断が意図的に推し進められてきました。また、大阪市の組合事務所使用不許可問題や思想調査アンケート問題に象徴される労働基本権に対する攻撃に対し、私たちは一歩も引かずたたかい続けてきました。
大阪のたたかいは、全国の労働者を励まし、また、私たちも全国からの激励を受けて奮闘してきました。
今回の参院選は、昨年12月に発足した第2次安倍政権にとって初めての審判でした。自民党は選挙戦で安倍政権の経済政策「アベノミクス」を強調し、衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」解消を争点として演出してきました。
しかし、「本当のねじれ」は、「消費税増税反対」には「大企業にトリプル減税」、「原発ゼロの声」には「再稼働容認」、「TPP参加反対」には「アメリカ言いなりでTPP参加」、「平和憲法を守れの世論」には「憲法改正」を主張するなど、国民の暮らしの現実と安倍政権こそが「ねじれ」ています。
私たちの要求と願いを受けて国政で頑張る勢力が躍進したことは、自民党政治に対して「これは危ないぞ」という危機感や不安感を持つ国民が数多く存在しているということです。 一方、自民・公明の両党で過半数を制したことは、いよいよ消費税大増税、憲法9条改定、原発再稼働など、政治の暴走が始まる危険性がさらに増したということです。また、「維新の会」候補が大阪で100万票余を獲得するなど、橋下流政治に対する根強い『幻想』が存在していることも留意する必要があります。
大阪自治労連は、安倍政権の暴走と大阪における橋下「維新の会」の独裁にストップをかける大運動を、住民との共同を広げながら進めていくために引き続き全力を挙げるものです。