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[図書館] “知る・学ぶ権利”を保障する公共図書館がレンタル屋にかえられる?

>>自治体職場からの告発レポート

[UpDate:2006/5/13]

[図書館]
   “知る・学ぶ権利”を保障する公共図書館が
   レンタル屋にかえられる?

● 図書館は、生きていくのに必要な情報を提供する社会的装置

大阪府立図書館は、この間、本格的な主題別開架閲覧制度の導入、全国に先駆けた蔵書(全21巻)の刊行やレファレンス(調査相談)、業務の手引きとして高い評価を受けた『参考事務必携』の刊行、児童サービス、障害者サービスの取り組みなど、常に日本の公共図書館をリードする存在です。都道府県立図書館として特に重要な業務である市町村支援業務についても膨大な蔵書をベースとして協力貸し出しのほか、レファレンス業務の支援、市町村図書館職員を対象とした研修の実施などの取り組みを通じ、府内の市町村図書館から高い評価を受けています。

府県や市町村がもつ公共図書館は、基本的人権である住民の知る権利を保障する機関です。図書館は、生きていくうえで必要となる情報へのアクセスを可能にし、住民一人一人が考え、判断し、行動していくための基礎となる材料を提供する社会的装置なのです。だから、図書館法で「入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」と、図書館利用における無料原則が規定されています。

● コストを理由に切り捨てられる危険性が

こうした原則を持つ施設が、利潤を追求する企業が運営する危険性が出てきました。

(注)=株式会社やNPO法人など民間事業者にも館長業務を含め全面的に管理を行なわれることができるという「指定管理者制度」が2003年に新設された。

仮にそうなれば、利用の少ない専門書や学術書などが収集されなくなるかもしれません。子どもや障害者など情報習得にハンデイキャップのある人たちも含め、すべての人の知る権利を保障するため一歩一歩積み上げてきたサービスが、コストに合わないと言う理由で切り捨てられるかもしれません。

●「司書」が図書館に配置されている意味

図書館サービスは、単に本の貸し出しを行なうだけではありません。貸し出しだけなら「レンタルショップ」を利用しますが、求めている文献や資料などの相談含めて、図書館のカウンターでは、利用者ひとりひとりに、出来るだけ適切な資料を、出来るだけスピーデイに案内・提供することに努めています。その力は、1〜2年で身につくものではありません。利用者に対する理解、そして資料、特にその図書館が所管する資料に対する深い知識がないと出来ることではなく、現場で経験を積み、研鑚を深めてはじめて可能となるものです。だから、「司書」という専門職が配置されているのです。

● 正規職員から非正規(非常勤化)の置き換えがすすむ
  ・・・非常勤職員の思い

どの地域でも司書の正規職員の退職に伴い、非常勤職員配置が増えてきています。S市では、非常勤職員が採用されて20年が過ぎますが、当時、非常勤の司書職導入が始まったばかりで、1年契約の雇用で、勤務場所は図書館分室のみ、週4日の開室日にあわせてのカウンター業務が主な仕事でした。毎年度末に再契約という形式で、そのたびに履歴書を出し、昇給も有給休暇も通勤費支給もないままで、何年か働きました。

もっと仕事の幅を拡げたい、専門職としての能力も高めたい、正規職員と同じように研修も受けさせてもらいたいなど当事者から様々な要求が出されるようになり、組合を結成しました。この間の労使交渉で、徐々に待遇改善がされ、現在、勤務時間は正規職員同様、出勤日数が正規職員の3/4、契約年数加算で給料が若干のアップありという状況です。しかし、そろそろ退職後の人生を考えねばならない年齢になって、何年働いていても退職金もない、再雇用の道もないという、非正規労働者の理不尽さが身にしみます。

研修は、今は府外研修には参加できませんが、府内・管内研修は正規職員同様に参加、ただ、7箇所ある図書館の司書の「担当者会議」などには勤務時間の関係もあって、参加できていません。

正規職員とほぼ同様の業務内容をこなしてはいますが、いつまでも非常勤職員のままで、トータルとして行政サービスのありかたに意見反映できないし、また公共サービスを提供するという「行政の一員」としてその責任ももたない私たちは、「使われる」コマでいいのかと思うのは、間違いでしょうか?

自治体に安上りで、不安定な働きの非常勤職員が増え続ける


今や働く人の3人にひとりがパート・アルバイト・派遣といった非正規社員といわれています。自治体も例外ではありません。これまでも保育園、学童保育、図書館、給食、障害児介助員、市民サービスコーナーなど、住民サービスの最前線で働く非正規の職員の増加がいわれてきましたが、指定管理者制度の導入など事業の委託化が進んで、外郭団体・公社事業団・民間社会福祉施設などで働く労働者、さらに委託・派遣といった不安定な働き方を余儀なくされている人達も含めれば、自治体関連労働者は、全国で200万人に達すると言われています。

 大阪の自治体でも、職員全体の約3割が非正規職員です。職場によっては、正規職員とほぼ同じ、もしくは非正規職員の方が数多いというところもあります。少し前までは「補助的・一時的な仕事」のみを行う、文字通り臨時的な働き方をする人達が「非正規公務員」でしたが、この間の「自治体リストラ」による人件費・人員削減によって正規職員の退職後の不補充などで自治体の大半の職場に、嘱託、非常勤、臨時、パート、アルバイトといった様々な形での非正規雇用が拡大しました。それらの多くが正職とほとんど同じ仕事内容を担い、住民から見ても雇用の違いがわからない働き方をしています。それほど「本格的・継続的な仕事」をしていても、時間が短い、あるいは正職ではない(自治体当局の都合で正職にしないのに)からと、不安定な雇用と低い労働条件で働かされています。

 半年あるいは1年ごとに雇用契約を繰り返すため、民間と同様に「雇用の調整弁」、予算のあるなしで、急に雇用止めを言い渡されたり、賃金引下げを強行されるなどということも少なくありません。報酬・賃金も月給、日給月給、時給と多様で、何年働いても1年目の人と同額のまま働き続け定年を迎える、年収100万円にも満たない、経験年数の加算制度(定期昇給にあたる)のあるところでも20年近く働き続けてやっと400万円に手が届くという状態です。もちろん単身者も多く働いていますが、若い人であれば、自立して暮らそうとすればダブル・トリプルワークをせざるを得ません。年齢を重ねた人も、退職金がない、あってもわずかな額の退職報奨金しかないので、老後の暮らしの目途が立たない不安を抱えています。

いろいろな権利の面でも「均等待遇」には程遠く、労働組合をつくり、交通費の支給、生休・産休の取得、社会保険の加入など「同じ仕事をしているのに、正職にあって、何で非正規にはないのか」と要求交渉を重ねて、ひとつひとつを汗と涙で、まさしくかちとるしかありません。

 同じ職種であっても、自治体によっては正規がひとりもおらず、現場はすべて非常勤(1年契約の雇用を繰り返す)という学童保育でも、非常勤が退職した後を臨時職員(6ヵ月雇用を繰り返す)で補充するという一層の不安定化が進み、また、ある市の保育園では正規を含め5つの形態の非正規雇用者が同時に働くという、正規にとっても非正規にとっても複雑で大変働きにくい労働環境も生まれています。非正規職員の中をさらに賃金・労働条件の低いほうに分割し、安上がりでいつでも使い捨てて、入れ替える、より不安定な働き方をする労働者を増やしていこうとしているのです。
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